LR White Resin 包埋樹脂システム
包埋樹脂システム
LR White Resin Hard, Medium and Soft Formulation
LR White Resinの3種類(Hard:硬質, Medium:中硬質, Soft:軟質)の樹脂は、いずれも化学反応による硬化、低温での365nm紫外線硬化、または加熱による硬化(通常のオーブン加熱または電子レンジ加熱)といった方法で硬化させることができます。ただし、この樹脂システムはアセトンとは互換性がありません。ケトン類が混入すると硬化反応が阻害されます。
※LR White Resinは、低温および紫外線での硬化を目的として開発された樹脂ではありませんが、低温や紫外線照射下でも硬化反応は起こります。
3種類(Hard:硬質, Medium:中硬質, Soft:軟質)の樹脂は、硬化後のブロックの硬さについて言及したものです。一般的に、EM切片ほど薄く切断する必要がないLM切片の場合は、柔らかめのブロックが適しています。薄い切片を作成する場合は、中程度から硬めのブロックが最適です。
硬化温度が(65℃/149°F)を超えると、著しい発熱反応が生じます。発熱の程度は硬化させる樹脂の量に依存し、温度が上昇するほど硬化速度が速くなり、発熱量も増加します。最終的には、樹脂は沸騰します(約85℃/185°F)。硬化速度が速いほど、硬化した樹脂は硬くなり、脆くなります。この樹脂はそのまま使用できますが、低温での使用を目的とする場合は、硬化促進剤(N,N-ジメチル-p-トルイジン ; CAS番号.99-97-8)が必要です。
組織切片の染色:
免疫染色切片の各種染色方法に関する報告は、多くの文献に掲載されています。これらのほとんどは、酢酸ウラニルを負染色剤として用いる方法です。
植物組織の包埋:
植物組織を他の包埋樹脂系で包埋するのは容易ではありません。LR Whiteは水のような低粘度であるため、比較的容易に組織に浸透させることができます。
酸素を完全に排除するために、一般的に用いられる様々な方法があります。例えば、通常のゼラチンカプセルを使用する方法があります。カプセルのサイズは、試料の大きさに合わせて選定します。
また、平面型のUVシリコンモールドを用いて低温重合の場合、紫外線硬化樹脂が多くの研究者にとって最適な選択肢となります。酸素の侵入を防ぐには、モールドに樹脂を過剰に充填し、その上に別のモールドを重ねるという方法が有効です。こうすることで、毛細管現象によって界面が密閉され、酸素の侵入を防ぐことができます。
モールドまたはゼラチンカプセルを使用する場合も、重合は真空中で実施しないことを推奨しています。
型番 | 品名 | 数量 | 価格 |
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02465 | LR White Resin, Hard 包埋樹脂 硬質 (500g) | 1 | ¥70,000 |
02466 | LR White Resin, Medium 包埋樹脂 中硬質 (500g) | 1 | ¥70,000 |
02467 | LR White Resin, Soft 包埋樹脂 軟質 (500g) | 1 | ¥70,000 |